Abstract
市場競争がグローバルに激化するなか、企業はサービス産業における労働者と顧客のコミュニケーションを富の源泉と捉えつつある。日本企業は海外からの観光客の需要に応えるために「おもてなし」をキーワードとしたサービスを提供し、顧客に合わせた「感情労働」をするよう労働者に求めている。本稿は感情労働が正当に評価されない理由を、経営者による演技評価の難しさ、労働者と企業の関係、ジェンダー、役割期待の三点から分析した後、本質的な日本文化理解に基づいた「おもてなし」は顧客に過剰な期待をもたらし、労働者に無意味な感情労働を強いる結果となると指摘する。
Translated title of the contribution | Evaluation of emotional labor in Japanese service industry: Management by customers, gender role expectations and omotenashi |
---|---|
Original language | Japanese |
Pages (from-to) | 83-94 |
Number of pages | 12 |
Journal | 日本學刊 (Nihon gakkan) |
Volume | 23 |
DOIs | |
Publication status | Published - 15 Jul 2020 |